HR Leaders NEXTモデル
グローバル競争、少子高齢化、第4次産業革命による技術・ビジネスモデルの破壊的イノベーションの出現といった大きな変化の中で、事業構造改革や組織変革を人材や組織の面から支える人事部門には、これまで以上に、経営戦略の実行を担い、事業に貢献する役割が求められています。
一方で、多様な人材が働く職場では、個を理解し、その強みを引き出せる人事も一層重要になっています。
本プロジェクトは、こうした認識を踏まえ、組織を変革に導きながら、社会、会社、働く人々に対して価値を提供できる人事プロフェッショナル(将来の人事部門のリーダーやCHRO)に必要なスキル、知識、能力の標準を明らかにしました。
価値観やポテンシャルから成る「基本的特性」をベースとして、事業環境に併せて組織と人を変革に導くための「リーダーシップ」と、経営・事業戦略に基づいて、人事戦略・施策を立案、遂行するための「戦略的思考・行動」という2つのコンピテンシーから構成されるモデルに整理されています。

- 経営・ビジネスへの関わり
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- 戦略人事
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- 人への興味
- 倫理観・誠実さ
- 好奇心・先進性
- レジリエンス
- 謙虚さ
※上記の各ファクターをクリックするとその定義が表示されます
リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- 経営・ビジネスへの関わり
-
人事プロフェッショナルとしての専門性や戦略的思考・行動をもとに、経営方針や事業戦略の意思決定に関与し、ビジネスパートナーとして貢献できる。また、人事や組織に関する困難な意思決定を行う際には、「組織の良心」として、経営者やビジネスリーダーに対して働きかけ、的確な判断に寄与できる。
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リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- 変革の実行
-
既成概念に捉われず、常に改善・改革を心掛ける。また、組織における変革の必要性を把握し、その実行に向けて、関係者を巻き込みながら実行し、組織的な変革を支援することができる。
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リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- 率先垂範
-
誠実で、かつ組織の価値観に合致した言動を示す。また、人事プロフェッショナルとしての能力においてのみならず、リーダーとしての考え方や行動においても、他者に対して模範を示すことができる。
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リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- ビジョン形成と共有
-
自分自身の想いや実現したいことを明確にもち、周囲に共有する。また、人事部門としてのビジョンを社内に効果的に伝達するとともに、社外に対しても積極的に発信する。
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リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- ダイバーシティ&インクルージョン
-
人々の中にある顕在および潜在的な多様性を理解・尊重するとともに、組織全体で多様性の理解や活用が進むように働きかけることができる。加えて、その活動がビジネスに与えるインパクトを測定・把握し、多様性を活用する。
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リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- ラーニングアジリティ
-
新しい環境や領域に挑戦することを楽しみ、これまで得たスキル、知識や経験からの学びを活かしながら、変化を受け入れ柔軟に適応し、実績・成果を残すことができる。また、対応できる環境の幅を広げるために、自身のスキルや知識の研鑽にも努める。
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リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- リスクマネジメント
-
組織内で起こり得る健康、安全、ハラスメント等の問題や災害による業務停止リスク等を把握し、発生した場合には適切に対処できる。また、組織・人材マネジメントに関して、今後起こり得る問題を想定し、対策をとることができる。
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リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- コンフリクトマネジメント
-
仕事の中で矛盾や相対立する状況の渦中に身を置かれた時に、その背景を分析し、対立を上手く調整して物事を前に進めることができる。また、対立が起こりそうなときには予め対処し、当事者の利害を調整しながら、経営の意思決定や、事業・人事施策の遂行を支援することができる。
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リーダーシップ事業環境に併せて、
組織と人を変革に導くためのコンピテンシー
- 従業員全体への関わり
-
あらゆる階層の従業員の話に耳を傾けるとともに、人事方針や施策に対して従業員の納得が得られるように、様々なチャネルを使って、適切なコミュニケーションをとれる。また、日ごろから社員の尊厳を守り、一人ひとりの成長を支援するとともに、組織の健全性が保たれるように働きかけることができる。
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戦略的思考・行動経営・事業戦略に基づいて、
人事戦略・施策を立案や遂行するためのコンピテンシー
- 戦略人事
-
自社を取り巻く経営環境、様々なステークホルダーの期待、そして自社の製品・サービスの特性、ビジネスプロセスやオペレーション、および事業戦略を理解したうえで、それらと整合性のとれた人事・組織の方針や戦略、施策を立案・実行できる。
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施策立案においては、事業戦略を遂行するうえでの人事・組織面の問題を特定して、それを数字やデータを活用して証明しながら、エビデンスベースの提案ができる。
また、施策実行において最新のテクノロジーを活用しながら、人事実務の効率化と組織の活性化・パフォーマンス向上を図ることができる。
戦略的思考・行動経営・事業戦略に基づいて、
人事戦略・施策を立案や遂行するためのコンピテンシー
- HR EXPERTISE 人事管理基本
-
労働にまつわる法制度や労働協約に則って人事の方針・戦略・施策を立案・実行し、労使間の良好かつ健全な関係性を維持、強化できる。
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また、人事機能の基礎となる資格・等級制度を理解したうえで、自社の事業や組織に適合する人事制度を設計、運用をできる。
戦略的思考・行動経営・事業戦略に基づいて、
人事戦略・施策を立案や遂行するためのコンピテンシー
- HR EXPERTISE タレントマネジメント
-
現在から将来に亘って組織のパフォーマンスを最大限に発揮するために必要とされている人材の質と量を満たすように、人材を採用してアサインメントやOff-JTを通して育成する一連の実務プロセスを企画・運用できる。
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戦略的思考・行動経営・事業戦略に基づいて、
人事戦略・施策を立案や遂行するためのコンピテンシー
- HR EXPERTISE 組織開発
-
現場とのコミュニケーションや組織診断調査結果を活用しながら組織課題を特定し、その解決策を提案できる。また、組織構造・風土改革が必要な時には、関係者の協力、明確な目的、目標、方向性を確保してチェンジマネジメント施策を統合的に立案・実行しながら、財務インパクトやリスクについても考慮できる。
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戦略的思考・行動経営・事業戦略に基づいて、
人事戦略・施策を立案や遂行するためのコンピテンシー
- HR EXPERTISE パフォーマンスマネジメント
-
業績・目標管理制度、およびそれに基づく評価制度の目的や仕組みを理解をしたうえで、組織全体のモチベーションとパフォーマンス向上に繋がる制度・仕組みの策定と、その運用ができる。
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戦略的思考・行動経営・事業戦略に基づいて、
人事戦略・施策を立案や遂行するためのコンピテンシー
- HR EXPERTISE トータルリワード
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リワードを、金銭的報酬と非金銭的報酬の両方で捉え、自社に必要な人材を獲得して、リテンションするために競争力がある報酬制度、昇進・昇格の仕組み、認知・賞賛を実践する場を設計、および運用できる。
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基本的特性
(価値観・ポテンシャル)
- 人への興味
-
人がなぜそれに関心を持つのか、そのような行動をするのか、人がどうやって成長するのか、人はどのような時にやる気になるのか、といった人間の本質に関心を持ちながら、人と交流することを好む。
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基本的特性
(価値観・ポテンシャル)
- 倫理観・誠実さ
-
社会や組織の規律に基づき善悪を判断し、行動する。
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規律が存在しない状況では、自身の良心に従って判断し、行動する。
基本的特性
(価値観・ポテンシャル)
- 好奇心・先進性
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社会のトレンドに常に高いアンテナをはり、未知・未経験のことについて、積極的に情報や知識を獲得したり、体験をしたりすることを好む。
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基本的特性
(価値観・ポテンシャル)
- レジリエンス
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人間関係の構築・維持、ストレッチな職務など様々な困難な状況におかれた時でも、自分が本来やりたいことや、成し遂げたいことを軸にしっかりと持ちながら、その状況をやり過ごしたり、乗り越えたりすることができる。
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基本的特性
(価値観・ポテンシャル)
- 謙虚さ
-
自身の考えに固執したり、それを通すことに専念するのではなく、周囲や相手の意見にも真摯に耳を傾け、それを尊重する。
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